物語~思い出話~

銀座という場所

私は今55歳でもう20年前以上の話になります。地方出身で社会人になり、念願だった「東京」という同じ日本でも異世界であろうと思っていた世界へ配属が決まりました。

時代はバブル。初任給も今の会社員の人たちから比べたら、格段に良かったし、遊びもど派手だったなあと思い返すとすごい時代でした。何をしてもうまいこと進むし、営業活動も受注が取れて取れて楽しくてしょがなかったです。バブルがはじけることなんて誰もが想像していなかったので、今となったら、なんでお金を貯めておかなかったんだと後悔しています。。

そして、バブルがはじけ、もちろん会社の業績も著しくなくなり、世間的に財布の紐がきつくなってきました。本当にその時代は受注も取れず、むしろ取引先の会社さんが倒産してしまったという話が社内でも飛び交っていました。その年と前の年で世界が違うような、そんな時代でした。

そんなときに未来の妻になる彼女ができました。同じ会社の事務さんで当時はべっぴんさんでした。(当時は、といったらしばかれますか)二人の会社が銀座の近くということもあり、散歩しがてら銀座方面でお茶をする機会が多かったことを覚えています。※夜ご飯等はやはり高かった。

なんだかんだで忙しかった二人なので、二人でいる時間はすごく特別に感じることができ、ゆっくりできてずっと話していたかったので、少しお高いけれど、二人の居心地のいいお店を探していた時に、「パウリスタ」と出会いました。

僕らが訪れた時にももう年季の入ったお店だなと思いつつも、コーヒーもおいしく、どこか温かく迎えてくれる店内は二人の時間を見守ってくれていました。そこでは会社の愚痴、お盆の旅行、家族のこと、将来のこと、色んな話もしました。僕はいつも聞き手に回って、彼女が楽しく話す姿が好きでした。(今は聞き手にしかさせてくれませんが)

月日は流れて、結婚をし、子どもができると、自分自身も仕事に明け暮れて、家族サービスもする日々が勢いよく流れ、気づけば55歳になっていました。なぜ今この話を投稿させてもらっているか。久しぶりに妻と出かけた時に何十年ぶりかに「パウリスタ」に訪れました。

ほぼ変わらない店内、本当に走馬燈のようにこれまであった出来事が入った瞬間込みがってきました。そして二人で涙ぐんでいました。周りからしたら???マークですよね。そしてお決まりだった角のテーブルへ腰掛け、二人でコーヒーを飲みながら1時間以上話しました。内容で変わったのは、思い出話は多くなったことでした。二人で年を取ったなあと最後笑いながら自宅に帰りました。

珈琲物語さんでの思い出ではないですが、夫婦二人の思い出は銀座の「パウリスタ」に詰まっています。私の想いを投稿できる機会をくれてありがとうございます。