自分の好きなコーヒーを作る。

改めて気づいた深煎りの魅力。

深煎りにこだわる訳

焙煎始める前は、修行していたコーヒー屋の豆を使っていたこともあり、こういうコーヒーを作りたいなと思っていても、やはり自分自身でコントロールできずにいました。逆にほぼ安定した味を常に供給してもらえる安心感はありました。

店を構える前から、やはりコーヒー屋巡りは好きで、お店のベストなブレンドや、ストレートコーヒーを飲み歩いていました。そこで僕自身が飲み比べていたコーヒーが「深煎り」の珈琲でした。

もちろん焙煎自体難しいのですが、深煎りになればなるほど、「煎り止め」(釜から豆を出すタイミング)が非常に見極めが難しい。焼きすぎれば焦げ臭くなり、微妙な焼き具合だとエグみが残ったりと。。

そのお店の焙煎技術ももちろんのこと、マスター自身の好みが出るのが、「深煎り」の珈琲なのかなと勝手に考えて飲み比べを行っていました。

やはり店の看板商品は「深煎り」珈琲にしよう。と。

魅力とは、、、

改めてここの部分を問いかけてみました。その当時の主流のコーヒーはさっぱりとした味わいのアメリカンコーヒー(アメリカでは濃いコーヒーを抽出して、お湯等で薄めて飲まれていたものを、日本が独自にアレンジして、アメリカンコーヒーという文化を創り出しました)でした。なので、商いをやっていく以上、「深煎り」のコーヒーが万人受けするかどうか、やはりそこがネックになりました。

しかし、焙煎をする職人のロースト具合の判断は結構バラバラなんだなと気づきました。ここの店では「フレンチロースト」。ここでは「イタリアンロースト」等、その人その人の基準が全く違くて、またその「味」を、来客するお客さんたちはものすごく好んでいる。そのうちの一人に自分もいると。

美味い深煎りコーヒーを作れば、自然とお客さんもついてきてくれる。そう信じて自分のこだわり抜いた珈琲豆を作ろう!と。そう思わせてくれたのが「深煎り」でした。

「深煎り」は他のローストと比べ、がっつりと苦みが強い。しかし、その奥深さや、味わいといった感覚では、他のローストとは比べ物にならないくらいのコーヒー豆の味を引き出すことができる。そして、その味はその店の「顔」となり、象徴的な存在としてお客さんが認識してくれる。自分自身が作り出した深煎り珈琲でもっとみんなに珈琲のおいしさを知ってもらえることができる。そんなところに「魅力」を感じ、やはり深煎り珈琲を極めようと、それから30年、焙煎をしてきました。

次回は、、、

手抜きが味に出る!です。